装幀写真
写真家・林和美公式ブログ
写真集「ゆびさき」に込めた想い。
以前私のHPにあった、写真集「ゆびさき」に込めた想い、解説書をアップします。(読みやすい様に、最後からアップして1〜12を並べています。)
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2007.04.16 Monday
ゆびさき
14:24
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林和美
1、電車の車内
kh3001
「ゆびさき」は、最初一人の女性とそのまわりの風景で構成されていました。
その頃の私は、ギャラリーを立ち上げて2年目で、少しは落ち着いてきたものの、まだまだ忙しい毎日。
それゆえ、自分にとって大切な何かを探していたように思います。
その女性には電車に乗って会いに行きました。
平日昼間の車内は乗客もまばらで、外の明るい田園風景を取り込み白昼夢の様。
サラリーマンの時とは違い、現実離れしていた私の生活がそこに。
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2007.04.16 Monday
ゆびさき
14:03
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林和美
2、差し出された手
kh3002
「きれいな手だね。」
「そう?」
言葉とは違って明らかに自信のあるしぐさで、大きな木目のテーブルの上に差し出された彼女の手は、本当にきれいだったのです。
自分が思う本当にきれいなものを自分らしくきれいに撮ろう。
それをハッキリと意識した瞬間でした。
彼女と別れるまで、彼女の部屋は私を受け入れてくれる事はなかったのですが、
彼女のこの手だけが私を優しく繋ぎ止めていてくれた事には、後になって気付きました。
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2007.04.16 Monday
ゆびさき
14:02
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林和美
3、きれいに
kh3003
ある友人は自分が撮る写真はきれいなだけだと嘆いていました。
私はきれいなものを自分らしくきれいに撮る、それでいいと思います。
過激、ポップなものがもてはやされる中で、私は自分がこの1枚が撮れて良かったと思うものを大切にしたい。
そして、その1枚がつくれた事に、うまく言えませんが感謝に似た気持ちになります。
彼女と出逢えたことと同じように。
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2007.04.16 Monday
ゆびさき
14:01
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林和美
4、時間と空間
kh3004
私が好きだったのは、彼女自身だけでなく、
彼女のくちや手、部屋に飾られた花、
かすかに香る彼女のにおい、
それらを感じることの出来る時間(一緒に居られるわずかな)
と空間(日常から切り離された)でした。
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2007.04.16 Monday
ゆびさき
14:00
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林和美
5、ふれる
kh3005
いとおしく想うものに、ふれたい。
その思いを止める事は出来ませんでした。
自然と私のゆびは彼女の手や肩、首すじ、頬、そしてくちびるにゆっくりとふれていきます。
ゆびさきをすべらせ丁寧に。彼女を感じるために、
自分を伝えるために。
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2007.04.16 Monday
ゆびさき
13:59
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林和美
6、宿る
kh3006
その人から生まれでたもの
(その人のしぐさ、使った言葉、選んだ服、作るお料理など)
には、必ずその人が宿る。
彼女が生けた花を見ながら、そんな事を考えていると、
隣の部屋から彼女の声が。
「きれいに撮ってあげてね。」
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2007.04.16 Monday
ゆびさき
13:58
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林和美
7、見つめる
kh3007
「どうして、そんなに見つめるの?」
「好きだから。見つめる事が。」
「私の事じゃなくて?」
「両方、。」
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2007.04.16 Monday
ゆびさき
13:57
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林和美
8、花粉
kh3008
部屋に花なんか飾った事なかったのに、
この時期、私の部屋には花がありました。
それは、
一人の時に彼女の事を思い出せるように。
花びらについた花粉にさえ、
一緒に過ごした時間を思い出せるのです。
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2007.04.16 Monday
ゆびさき
13:56
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林和美
9、肌から
kh3009
花はよく性的だと言われます。
確かに、私もそう思っていました。
だけど、
肌に触れる花びらからは、
生を感じました。
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2007.04.16 Monday
ゆびさき
13:55
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林和美
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写真集「ゆびさき」に込めた想い。
(04/16)
1、電車の車内
(04/16)
2、差し出された手
(04/16)
3、きれいに
(04/16)
4、時間と空間
(04/16)
5、ふれる
(04/16)
6、宿る
(04/16)
7、見つめる
(04/16)
8、花粉
(04/16)
9、肌から
(04/16)
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